原理原則で考える
京セラを創業、第二電電などの総帥の稲盛和夫氏が1959年に京セラを創業した初年度の売上は、2,600万円だったとのこと。
稲盛氏の創業時の経営についての考えは、以下のようなものであったとのこと。
「京セラを創業し、経営に携わらねばならなくなったとき、経営に関する経験や知識を私は持ち合わせていなかった。
(略)京セラは設立されたばかりのベンチャー企業であっただけに、自分が判断を間違えば、たちまち会社は、傾いてしまう。そのため、正しい判断が求められる。私は、心配で眠れない日々が続いた。
こうして悩みに悩んだ末に、経営における判断は、世間で言う筋の通ったもの、つまり「原理原則」に基づいたものでなければならないことに気がついた。
我々が一般に持っている倫理観、モラルに反するものでは、決してうまくいくはずが無いと考えたのである。
(略)
たまたま経営に無知であったために、「原理原則」に則り、ものごとを本質から考えなければならなかっただけである。しかし、その考え方が経営は、もちろん、人生のあらゆる局面においても、私に正しい道筋を示してくれた」
(「敬天愛人-私の経営を支えてくれたもの」より)
歌は、世につれ、世は歌につれ、…しかし生の経営で必要なことは、【不易流行】だ。
【不易流行】は、松尾芭蕉が『奥の細道』の旅の間に体得したとされる概念です。
「不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず」即ち「不変の真理を知らなければ基礎が、確立せず、変化を知らなければ新たな進展がない。」との概念です。
時代と世相を反映して流行を取り入れたものでないと世の中からは、受け入れられないのは、事実。
しかしいつの時代にも貫かれる経営の基本:不易があるはず。
稲盛氏は、自ら悩みぬいた上で体得したのがこの『原理原則で考える』ということ。
これは、何時の時代にも通用する経営の不易ではないか。



